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Alice Boy's Pictures

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今はつらくとも

今はつらくとも

ふっと思ったのだが、私の家に自家用車がなくてよかったのだと思います。
どこへ行くにも電車、地下鉄を乗り継いで通ったのは次男にとってとても良い訓練になったのだと思います。
私にも良い修行になったかも。
肝がすわったかも。

2歳を過ぎた幼児を抱いて,就学前母子通園施設に週4回通う時代が一番辛かった。
次男は外界との接触を拒否するかのように、家を一歩出ると歩かなかった。
筋肉痛で腕がパンパンに張った。
必死の想いで次男を抱きしめた日々。
先輩の通園児とお母さん達を見て、希望が持てなくなった。


地下鉄のホームに電車が滑り込んできたとき、次男を抱く私の体がフワァと軽くなった。

光が見えなかった。
誰か、光のありかを教えて! と叫びたかった。
どこまで行っても光は見つからない気がした。
光はどこにあるのだろう。
いつ、見つかるのだろう。


ホームの先端で、前のめりの自分の体をググ~~とゆっくり引き戻した瞬間、目の前にやってきた電車の起こした風にバン!と横っ面を文字通りブッ飛ばされた。

悲しかったけれどアノ時代があったから今の私達がいる。

次男が小学生のころ、図書館の帰り道、次男は大好きなマスコット人形がないことの気がついた。
ドラえもんの仲間のドラニーニョの人形だったと思う。
泣き叫ぶ次男。
急いで図書館に電話をかけたけれど、閉館時刻をほんの1分過ぎていて電話は繋がらなかった。
どうみても異常にしか見えない次男の泣き方。
地下鉄の中で私達に注がれる眼差しは、驚きと哀れみ。


自動車で移動できたら楽だったけど、家に帰ってからあんなに泣かなくてよかったわけだけれど、自動車がなくてよかった。
今はシンドイと思っていることが、後になるとアレでよかったんだって思うことはたくさんありますね。


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